研究紹介

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研究背景と概略

シリコンを代表とする集積回路(LSI)は、高度な微細加工・集積化技術により、高い機能と高速動作を実現してきました。一方、、光通信の中核を担うレーザを代表とする光デバイスは、化合物半導体を用いて開発が進められてきました。この両者を融合させることにより、現在の時系列・直列情報処理システムの性能を遥かに凌ぐ、超並列・多層の情報処理システムが実現可能です。

本研究グループでは、光デバイスと電子デバイスの集積化を目指し、結晶成長技術の開発から、超並列情報処理チップの研究を行っています。これまでに、シリコン集積回路に発光デバイスを組み込む一体化技術の開発に世界で初めて成功しました。

これらの研究を進めていくことで、ヒトの網膜や脳機能を人工的に再現するチップが実現されるでしょう。

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研究テーマの概略

窒化物系光電子集積センシングプリプロセッサ

GaNに代表される窒化物系発光デバイスと光センサ、信号処理回路をワンチップに集積することで、宇宙空間やエンジン内のような過酷な環境においても高感度かつ高精度で動作可能な超並列情報処理センサシステムの実現を目指しています。

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シリコン/化合物半導体を用いた光・電子融合ニューロチップの開発研究

本研究グループでは、シリコン集積回路に発光デバイスを組み込む一体化技術の開発に世界で初めて成功しました。

この技術を基に、多数の光デバイスを電子集積回路に取り込み、網膜の情報処理機能をはじめとする生態に学んだ、超並列・多層の光・電子融合ニューロチップの研究を行っています。

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  • 主な発表論文
    • K. Yamane, K. Noguchi, S. Tanaka, Y. Furukawa, H. Okada, H. Yonezu, and A. Wakahara, "Operation of Monolithically-Integrated Digital Circuits with Light Emitting Diodes Fabricated in Lattice-Matched Si/III–V–N/Si Heterostructure", Appl. Phys. Express, vol 3 (7), 074201 (2010)

希土類を添加した窒化物光デバイスの研究

希土類元素(Eu, Erなど)は、固体中でも孤立した原子と同様な発光特性を示すことから究極の量子ドットとして期待されています。この希土類元素を、ナノスケールのGaN光共振器に導入することで、環境温度に影響されない高効率・超小型のレーザや、光量子演算、スピンを用いた量子デバイスなどへの応用が期待でき、その基盤技術を研究しています。(下の写真は、研究室で開発したEu添加GaN発光デバイスにおけるEuからの赤色発光)

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グラフェンや微細化合技術を応用したナノデバイスの開発と量子エレクトロニクスの探求

近年の微細構造形成技術の進歩により、光や電子の波長と同程度の大きさであるナノメートルサイズの構造をデバイスに作りこむことが可能になってきました。
また、グラフェン(グラファイトから原子層1層分を取り出したシート状のナノカーボン材料)は2次元電導性、導電性、柔軟性、光透過性など工学的に魅力ある特性を有しています。
こうしたナノの領域では、電子波の干渉やクーロンブロッケードなどの新しい量子現象が発現し、その豊かな応用が期待されています。

この研究では、量子コンピュータにむけたデバイスの開発や、超高感度センサの開発など、新しい量子エレクトロニクスの理論的・実験的な探求を行っています。

Last-modified: 2012-04-03 (火) 01:37:53 (2061d)